取得して良かった資格、資格の紹介です。この資格を取る為に勉強し、身についたことは、今でも役にたっています。名称は秘書技能検定ですが、内容的には社会人として身に着けておくべき基本的な知識と技能が詰まっています。私は社会人になってから取得しましたが、前述の理由から学生時代に取得しておくことを強くオススメします。
秘書技能検定とは
公益財団法人 実務技能検定協会が主催している文部科学省後援の検定で、秘書業務必要とされる知識、技能についての検定です。3級、2級、準1級、1級の4段階の難易度があります。試験は、筆記試験と準1級以上は面接試験があります。準1級以上の場合、筆記試験に合格すると、後日面接試験を受験する事になります。
もう20年も前の話ですが、私が実際に体験した感覚では、最初から2級を目指しても取得可能なレベルです。実際私も2級から取得し、準1級まで取得しました。また、受験する級によって時間帯が分かれていたため、2級と準1級を同時に受験する事ができました。
筆記試験 | 面接試験 | 合格率 | |
1級 | 記述式のみ | あり | 30% |
準1級 | 選択問題・記述問題 | あり | 40% |
2級 | 選択問題・記述問題 | なし | 60% |
3級 | 選択問題・記述問題 | なし | 70% |
秘書技能検定の内容
筆記試験
全ての級の筆記試験は理論と実技に分けられ、それぞれ60%以上の正解率で合格となります。筆記試験の形式は、3級~準1級は選択問題(マークシート方式)と記述問題、1級は記述式のみとなっています。
- 理論
- 必要とされる資質
(1)秘書的な仕事を行うについて備えるべき要件
(2)要求される人柄 - 職務知識
(1)秘書的な仕事の機能 - 一般知識
(1)社会常識
(2)経営管理に関する知識
- 必要とされる資質
- 実技
- マナー・接遇
(1)人間関係
(2)マナー
(3)話し方、接遇
(4)交際の業務
- 技能
(1)会議
(2)文書の作成
(3)文書の取り扱い
(4)ファイリング
(5)資料管理
(6)スケジュール管理
(7)環境、事務用品の整備
- マナー・接遇
面接試験
準1級、1級は、筆記試験に合格すると面接試験へと進みます。面接試験はロールプレイングで、面接官が上司役となり、受験者が秘書としての業務対応を行います。試験当日、待合室にて受験者に問題用紙(業務内容が記載されている)が渡され、所定時間経過後に問題用紙は回収されます。
- 審査要素
秘書的業務担当者としての、態度、振る舞い、話の仕方、
言葉遣い、物腰、身なりなどの適正。 - 準1級
- 一般的なあいさつ(自己紹介)ができる。
- 上司への報告ができる。
- 上司への来客に対応できる。
- 1級
- 上司への報告ができる。
- 上司への来客に対応できる。
秘書技能検定の勉強方法
筆記試験の対策は、参考書、問題集、ノートを準備ましょう。まずは参考書を3周ほど読み込み、知識を頭に植え付けます。ゆっくり1ページずつ覚えるのではなく、解らないところで止めずに3周読み進めます。3周読み込んだら問題集を1周解いていきます。問題集に直接回答を記入せず、ノートに記入しましょう。問題集を1週したところで、自己分析して下さい。正解できなかった問題がどの分野なのかを記録すると、弱点が洗い出せるはずです。改めて参考書で弱点の分野を読み込みます。弱点分野の読み込みが終わったら、再度問題集を解くという流れを繰り返します。弱点が無くなってきたころには参考書も問題集も、内容をほぼ覚えてしまいます。
次に面接試験対策ですが、実際に体を動かし、声を出すことが必要です。頭の中には既に知識があるはずなので、それを実際に体で表現する事に慣れましょう。学生であれば、先生を面接官とした練習ができるかもしれません。社会人では面接を練習できる機会はそうそうありませんが、目上の人、上司、お客様などを相手にする機会は多いはずなので、普段から意識していると、自然と身につくはずです。
まとめ
以下のような上司と部下のやりとりを想像してみてください。どれも新人の課題となるもので、対策・対応に時間を必要とするものです。
- 直前になってからの連絡
- 要領を得ない報告
- 期限を過ぎてからの報告
社会人となった新人が最初に叩き込まれる報告・連絡・相談。仕事を行う上で必要となるスケジュール管理。目上の方に対する言葉使いやマナー。自分の身の回りの整理整頓など。ビジネスにおけるどのようなシーンでも、この秘書技能検定で学んだ知識は行かされており、受けられる恩恵が大きいと考えています。学生のうちにこの資格を勉強、取得し、上記のような知識・技術を身に着けておくことで、社会人となった際に、仕事を覚えるスピードも格段に速くなります。